パンへの情熱。
「本当においしいパンをお届けすることで、暮らしのお役に立ちたい」 創業当時からこの思いを実現すための工夫と提案が、アンデルセングループが歩んできた道です。
思いを実現する第一歩となったのが、製粉のためのふるいの導入。それは、まだ創業まもない頃の話。外皮や不純物が混じった小麦粉を手間ひまかけてふるいにかけ、白くて口あたりのよいパンをお届けすると、お客様に非常に喜ばれ、「十分に食べる物がないこの時代にも求められているのは本当においしいもの」と確信します。
1959年に初の欧米視察に訪れた創業者は、各国のパンがその土地の風土で育まれる穀物を理にかなった製法によって焼き上げられ、その土地の人の暮らしとともに長い歴史を刻んできたことを知ります。日本に豊かなパン文化を根づかせるためには、これらの背景を伝えることが必要と考え、ヨーロッパ源流のパンを、それぞれの国の暮らし、習慣、文化とともにご紹介することに長年努めてきました。
また、「焼きたてのパンを全国のお客様に届けたい」 「パンを冷凍できたら市場が変わる」と創業当初から夢を語り、その実現に向けてさまざまな行動を起こします。約10年の歳月をかけて開発したパン生地の冷凍技術とそれを活用したベイクオフシステムは、「リトルマーメイド」の展開につながり、焼きたてのパンの香りとおいしさを街から街へ広げていきました。
こうして真摯にパンと向き合い、単なるおいしさだけではない、ヨーロッパ源流のパンに受け継がれる本格の製法、歴史、奥深さを追求し続けてきました。
そして、2002年。旗艦店 広島アンデルセンの3回目のリニューアルに際し、もう一度ベーカリーの原点に返り、ベーカリーとしてできること、やらなければならないことを追求しようと考え、導入したのが「石窯」です。ヨーロッパのパンづくりの原点であり、品質のための手間ひまを惜しむことが許されない一方で、その窯から焼きあがるパンのおいしさに心から感動し、パンのおいしさの可能性はまだまだ広がることを確信したのでした。
アンデルセングループはこれからも、世界一のクオリティベーカリーをめざし続けます。 それは、ただ質において優れているというだけでなく、お客様の暮らしに豊かさをお届けできる、真に価値あるベーカリー。