初夏を迎え、アンデルセン芸北100年農場では、高木俊介製パン学校の研修生たちが畑づくりや開墾作業に励んでいます。今年は例年より雪が長く残り、作業開始が約2週間遅れました。100日を超える積雪で麦畑には雪腐れ病も発生しましたが、土地の土質と気候に合ったライ麦は順調に生育しています。今後はライ麦栽培にも力を入れ、芸北ならではの「ロブロ」(デンマーク語でライ麦パン)作りにも挑戦する予定です。
高木俊介製パン学校では、毎年4月に新たな研修生が入校し、2学年合同で活動が始まります。5月には、野菜の種まきや苗の定植といった農作業を通じて、土や作物づくりの基礎を学びます。また、長野県でのワイナリー研修や地域イベント出店の準備も進められ、地域の皆さまとの交流も大切にしています。さらにこの時期には、アンデルセンファームからミツバチの巣箱を移設し、ブルーベリーやズミ等、季節の花から採れた蜜がアンデルセン自慢の蜂蜜となります。
6月には、上級学年の研修生が、1年半にわたる研修の集大成となる9月の卒業発表に向けて内容の大枠を決め、それぞれ本格的な準備に入ります。また、製パンの卒業検定も控えているため、合格に向けて訓練を重ねています。7月の麦刈りをはじめ、研修生たちは実践的な経験を積みながら学びを深めています。
今年は厳しい気象条件の中でも、おいしい野菜やブルーベリーが収穫できるよう工夫を重ねており、8月には広島アンデルセンで農場産食材を使ったメニューも提供予定です。季節の移ろいと自然の恵みに感謝しながら、研修生一同、日々活動を続けています。
上の写真は、ライ麦の出穂。