広島アンデルセンは、1967年10月21日に開店し1年目を迎えましたが、昨日開店したかのような新鮮さ、また、それ以上の盛大さをもって、10月15日に「デンマークフェア」を開催しました。
駐日デンマーク王国大使、永野広島県知事のテープカットにはじまったフェアは、2階のレストラン・リンドで、大使館主催のレセプションパーティからスタート。店の内外は、デンマーク一色に彩られ、国旗、人形、ポスター、家具等で飾り付けられました。デンマークからの輸入商品は、クッキー、バター、チーズ、魚類の缶詰、瓶詰、そして、テーブルクロス、ナフキン、食卓用品も販売され好評でした。
フェアで注目を集めたのは、デンマークチーズの紹介のためにやってきたウィーゲルさんをはじめ、外国女性のデモンストレーター。お客様に気軽に話しかけ、なごやかな雰囲気をつくり、まるで現地に行った気分。デニッシュペストリーも、「コレガオイシイデスヨ!」と宣伝くださいました。
10月31日までの17日間、休みなくデンマークフェアでにぎわいました。<社内報アオムギNo.64 1968.11.1より>
レセプションパーティのお料理は、バイキング料理「スモガスボード」。広島アンデルセンオープン(1967年)にむけて、1年間、デンマークのホテルに学んだ2名のコック(松木 稔・大藪博史)が中心となって腕を振るいました。パーティ会場には、ポスターやパネルでデンマークをご案内するコーナーも設置。皆さまご覧になりながらの会話も弾むパーティとなりました。
デンマークは、海賊料理、「バイキング」で有名なところです。もともとは、海賊が集めてきた食料で酒盛りしたのがはじまりだといわれていますが、現在は、数十種類の料理を並べて、好きなものを選ぶスタイルをバイキング料理と呼んでいます。本国では「スモガスボード」として定着しており、家庭でもおもてなしの際に前菜として欠かすことができない料理です。
パーティのときは20~30種ぐらい。大がかりなときは150種ぐらいつくり、大きなテーブルに並べます。スモガスボードでは冷たい料理と温かい料理を用意し、冷たいものは氷に埋めて冷たく、温かいものは温かいまま提供する工夫がされています。そして、食べ方に順序があります。魚、鶏、肉、チーズ、甘いもの・・・決められた順に好きなものを食べるのも楽しさのひとつです。そして、スモガスボードがいくらおいしくても、これは前菜なのでほどほどにすること。
デンマーク製のチーク材の回転ボード(写真)は、ご家庭で「スモガスボード」をお楽しみいただけるように現地より直輸入し、デンマークフェアやレストランでご紹介。すぐに関心をお持ちになったお客様にたいへん好評いただきました。後に、この回転ボードは友の会(現マーガレットクラブ)の、暮らしをゆたかにする記念品として採用されることとなったのです。
「きょうは何の日?」
お客様と共に歩んだ、アンデルセングループの様々なできごとを今、振り返り、繋いでいきます。