成長の20年~アンデルセンファームの挑戦と進化

広島県北広島町から借り受けた土地で、デンマークをお手本にした「土から食卓まで」のトータルストーリーのもと、2005年10月に開場したアンデルセンファーム。アンデルセングループの企業理念「全ての仕事は素人より始まる」に基づいてスタートしました。

農業に多少の経験があったものの、りんごやブドウの栽培に関する知識や経験はなく、キュウリやトマトを栽培することで植物生理を学びながら試行錯誤の日々が続きました。山の土(腐葉土)を再現するため、造成後に木チップ、鶏糞、米ぬかなどを散布し土づくりを行い、りんごやブドウづくりに適した土壌へと改善していきました。できるだけ農薬を減らして作りたいという思いがありましたが、りんごは病害虫や自然災害に弱く、栽培には農薬が欠かせないのが難しいところです。

またこの地域は豪雪地帯でもあり、2011年には約2mの積雪でりんごの枝が多数折れる被害もありました。加えて避暑地とも呼ばれ、真夏でも30℃を少し超える日は数日程度でしたが、2024年の夏は35℃(最高37℃)を超える日が毎日続きました。農業は自然相手のため、今年上手くいったからといって来年も同じようにやって上手くいくとは限りません。日々の観察が重要です。

<新わい化栽培>
りんごの木をコンパクトに育て、光が隅々まで届き、果実に貯蔵養分をしっかり送ることで、大木で育ったりんごよりも味が濃くなるのが特徴です。木の高さも4m程度なので摘果や収穫作業が比較的楽に行えます。

<JGAP認証>
2013年に取得。農産物の安全、環境への配慮、生産者の安全など、管理すべきポイントが120項目以上あり、それらを実践しています。安全・安心な原料を自分たちの手でつくり、グループ内での6次化(栽培した果物を販売、加工し、店舗やオンラインショップで販売)に貢献しています。